創刊号 (平成10年 12月1日発行)

宝塚病院は昭和31年に開設。以来,、地域の人々の健康を守る拠点病院として地域に根ざし、今年で42年目(平成10年現在)を迎えます。その間、本館や別館、新館を増築するとともに、治療技術の目覚しい発展に伴い、最新鋭の検査・診断・治療設備を導入してきました。もちろん、医師をはじめとする職員の医療における積極的な取り組み姿勢は言うまでもありません。そして現在、約140名の常勤と、約20名の非常勤の職員が、患者さんとの心のふれあいを大切にし、治療とケアに全力を注いでいます。
今後、病院は大きな変革を迎えるといわれています。国立病院はすべてが国立ではなくなり、県立や市立も統廃合を考えてだしています。約10,000ある病院は、やがて8,000ぐらいになりそうで、日本国中の国立・県立・市立・民間病院などすべてに、病院のあるべき姿が問われています。高水準の医療体制はもとより、患者さんとのコミュニケーションを図りながらのきめ細かな心通うケア・・・、これこそが今後、地域の基幹病院に追求される課題ではないかと、私たちは考えています。
先日、「へぇ〜先生ところでガンの手術もやってるの」とある患者さんがおっしゃいました。ガンの手術などは日常的ですが、病院では「ガンの手術行います」とは宣伝しません。病院としての当然の役割としてとらえているだけに、近所の人ですら知らない事に驚きました。この他にも、当院では当たり前のつもりでも、まだまだ知られていないこと、守られていないことはたくさんあります。X線は検査が夜間・休日にも行われていること、そして医師は診察をしインフォームド・コンセント(説明に基づく同意)を得ることなど。
よくどのような病院を目指しているのですかと聞かれます。宝塚病院のテーマは『ヒューマン・ケア』。高度な治療技術はもとより、温かみのあるケアを喜んでもらえる病院、私達の指針はこの42年間、そしてこれからも変わることがありません。
次回は地域で求められている医療について記します。

院長 馬殿 芳郎







【健康と栄養】
日本は世界で1、2をあらそう長寿国となっています。長寿はうれしい事ですが、それも「健康」あってのこと。幸せな人生の基盤が健康にあることは言うまでもありません。
現在の高齢者は、ほとんどの人がご飯を中心とした日本色の味を味覚の原点に持っています。例えば、家族と一緒に生活している場合、家族一人一人に専用の食事を作るわけにもいきません。 もちろん高齢者でもさまざまな栄養素は採らなければなりませんし、若い世代はなおさらの事です。ご飯を中心に脂肪分を少し控えた野菜たっぷりの、お年寄りへの思いやりのある食生活は家族全員の健康にもプラスになるのです。私達の周囲には豊かな食物があり、飢えるどころか何をどれだけ食べれば良いのか判断にも迷うほどです。健康食品、栄養食品が氾濫していますが、体に必要な栄養を一日30品目、バランス良く摂ることが理想的な食生活であり、健康を維持するための食事と言えると思います。

当院の医療機器をご紹介
「X線骨密度測定装置」

骨粗鬆症診断のためには、骨量を正確に測定しなければなりません。本装置は楽な姿勢で椅子に腰掛け、片手を入れるだけで痛みもなく、簡単に精度の高い骨密度が測定できます。 また、極めて少ないX線を利用していますので、女性の方でも安心です。

※骨粗鬆症とは?
骨内のカルシウム量が減少し、腰が曲がったり、骨折しやすくなる病気です。高齢の方に多い症状ですが、最近はカルシウム不足などにより若い方にも急増しています。
予防のためには早期発見と早めの治療が大切。また、バランスの取れた食事と運動に心がけましょう。