VOL.17 (平成19年1月25日発行)

 開設50周年を迎え、平成18年2月に全面新築移転し少し落着きました。
 コンセプトは【良質の医療を安全で効率良く】です。その為に50回以上の打ち合わせを行い、設計変更を繰り返しました。
1.病室面積を広くして、患者さんにも看護師にも居心地のよい環境を
 いくら改修工事をしても面積は増えませんので新築を決めました。全ての病室に洗面所・トイレを、四人部屋には間仕切りを、病棟にデイルーム・カンファレンスルーム・家族控え室等を、 そして廊下に物を置かない収納スペースをとしました。  面積は今までの倍以上になりましたが病床数は131床のままです。また病室前の患者名札を無くしました。

2.外来・検査機能を一階に集約
 検査が一階で済む様にX線、CT、透視、エコー、内視鏡、採血、救急処置室等を配置しました。
 救急処置室、X線TV室、6つの診察室、内視鏡室、各詰所、手術室、カンファレンスルーム、医局、読影室には、デスクトップ1台、ディスプレー2台が置かれており、血液検査、 X線、CT、MRI、心カテ、RI、内視鏡等の画像はサーバーに一括で貯められていますので、どこでも常時検索できます。
 そういえば手術室で最近フィルムを見た事がありません。50インチディスプレイに画面分割で表示されています。

3.外来受付でも個人情報の保護と、滞りない待ち時間を
 待ち時間を有効に使っていただこうと患者さんが診察券を出すと、まずポケットベルを渡します。院内どこにいても順番がきますと音・光・振動で知らせます。「マモナクデス」 「シンサツシツ3ヘ」「ショチシツヘ」等と表示され、終了後は「カイケイヘ」となります。
 難点はお年寄りには表示文字が少し小さいことですが、何はともあれ診察券がないと始まらないので、紛失には要注意です。
4.建物だけではなく医療機器もいいものを
 CTは県下屈指の機能をとシーメンス社64チャンネルマルチスライスを導入し、3D像が短時間で得られますので今までは近医紹介は予約でしたが随時としました。
またRI、透視等も更新しました。
 建物は明舞中央病院(元原利武病院長)、画像診断システム(PACS)は神戸赤十字病院(小川恭一元院長)にお願いし一昨年夏、職員と共に見学させていただき、
多くを学ばせていただき活用させていただいています。
院長  馬殿芳郎
医療法人回生会宝塚病院
 [理念]
 1.心がかよう、患者さんに信頼される病院

 2.調和・進歩・向上

 3.地域社会への奉仕
 [基本方針]
1. 奉仕の精神を持ち、常に患者さんの立場に立った医療を行います。
2. 説明と合意に基づいた納得ゆく医療を行います。
3. 医療人として生涯学習に努め、医療の質の向上を目指します。
4. 地域の皆様の健康、保健のため開かれた病院を目指します。


腹腔鏡を使った外科手術の進歩
大草 世雄
(外科)
 進歩を続ける外科治療法
 最近10年ほどの間に外科の治療法はさまざまな分野で大きな変化がありました。その中で特に目を引くのは腹腔鏡を使った手術の進歩です。
1989年にフランスで腹腔鏡の観察下に胆嚢を摘出する「腹腔鏡下胆嚢摘出術」が初めて報告されました。その後急速に世界中に普及し、 現在では胆石症は開腹せずに腹腔鏡で行なうのが標準の術式となっています。これまで胃や腸などの消化器疾患に対する手術は、臓器の場所に応じて大きく腹部を切開して行っていました。 それが安全に手術をするための大切な方法だったのです。ところが最近、それらの臓器に対しても腹腔鏡下の手術が行なわれています。

 腹腔鏡下手術の方法
 腹腔鏡下手術の一般的な方法は、まず臍の下を約2cm切り、ここから炭酸ガスを注入し腹を膨らませます。炭酸ガス注入後、その傷からカメラを入れて腹の中の様子をモニターに映し出します。 映像を見て腹腔鏡下手術が可能と判断しましたら、腹の数ヶ所に1?2cm 程度の切開をいれ、そこから手術器具を挿入してモニターを見ながら手術をするのです。 手術する臓器によって切開部位は変わりますが、図は胆嚢摘出術の際の一般的な皮膚切開部位です。また、最初に腹腔内に炭酸ガスを入れるのは、手術をするスペースを確保するとともに 内部の鮮明な画像を見ることが目的です。  腹腔鏡下手術の良いところは何より美容的に優れていることですが、それだけではなく、傷が小さいため術後の痛みが軽く、また手術による出血、癒着、感染などの合併症が少ないことです。
このため術後の回復が早く、短い入院期間で早期に通常生活に復帰できます。

 腹腔鏡下手術のメリット
 腹腔鏡下手術のメリットが認識されるに従い、次第にその対象臓器も広がってきました。現在では、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、脾臓などに対しても行われるようになっています。
 腹腔鏡下手術の課題
 ただし問題点もあります。開腹手術と比べ手術時間は長めになります。また、視野が狭いため強い癒着がある場合や癌の手術で癌が近接する臓器に浸潤していると、 その臓器を損傷する危険性が高くなってしまいます。また、器具の扱いなどに関して高度の技術が必要であるため、その安全性が問題視されることがあります。さらに、 いろいろな器具を使用するため手術費用は高くなります。ただ全体の費用に関しては、合併症が少ないことや早期に退院し仕事に復帰できることなどで、どちらが高くなるかはなんとも言えません。 個々のケースによって違うと思います。
 現在のところすべての方に腹腔鏡下手術が可能なわけではありません。病気の程度により安全性と確実性を最優先するために、従来の開腹手術が必要な場合はまだまだ多いからです。 腹腔鏡下手術はなお発展途上ですが将来の外科手術に素晴らしい進歩をもたらす可能性があります。今後、当院でも安全性を十分に考慮しながら腹腔鏡の手術をますます行なっていく予定です。


快適情報BOX
「水うがい」で風邪予防!
 「三寒四温」とは寒い日が三日続けばその後四日ほど温暖な日が続くという言葉です。この春先はどのような感じになるでしょう。季節の変わり目は、気をつけないと体調を崩してしまいます。
 そんななか、風邪予防の基本ともいえる「うがい」の効果が分かる調査結果が発表されました。水で1日3回以上うがいをすると、なんと風邪になる確率が40%も低くなるというものです。
 この調査は全国の健康な人約390名を対象に行われ「うがいをしない」、「水でうがいをする」、「うがい薬でうがいをする」という3つのグループに分けて、 それぞれのグループが風邪をひく割合はどの程度なのかを調べました。
 その結果は、うがいをしない場合には100人中26人が風邪をひきましたが、水でうがいをした場合に風邪をひいたのは100人中17人でした。 うがい薬では100人中24人が風邪をひいてしまったということです。 うがい薬だと殺菌効果が強すぎて風邪ウイルスを防ぐ菌も殺してしまうため、水でうがいをするのが最も簡単で効果的な風邪予防法だということです。
 外出後はこまめな水うがいで、風邪を寄せつけない元気な一年を過ごしましよう。
ノロウイルスにご注意!!
 今年もノロウイルスを原因とする嘔吐・下痢などの健康被害が多発しています。ノロウイルスに対する正しい知識を持って、感染症及び食中毒を予防しましょう!
 感染の原因は主に、1) 汚染されている二枚貝(牡蠣など)を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合、2) 感染した食品取り扱い者を介して汚染した食品を食べた場合、 3) 患者の糞便や嘔吐物から二次感染した場合です。
 潜伏時間は1?2日で、主症状は、吐気・嘔吐・下痢・腹痛・発熱(38℃以下)などですが、症状は比較的軽く、対症療法のみで1?2日で治ります。 脱水症状がひどい場合には輸液を行うなどの治療が必要になります。下痢止め薬は、使用しないことが望ましいでしょう。
 感染経路は、ほとんどの場合、経口感染です。感染後1〜2週間は便にウイルスが排出されるようですから、トイレの後や調理前の手洗いはしっかりしてください。 常に爪を短く切って、指輪等をはずし、石鹸を十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄し、温水による流水で十分にすすぎます。
 石鹸は手の脂肪等の汚れを落とすことでウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。
 日頃から食事前やトイレの後などは、石鹸でしっかり手を洗い予防しましょう!
 厚生労働省ホームページから抜粋
「若年認知症」にご用心
 最近人気を集めているゲーム「脳トレ」をご存知ですか?簡単な書き取りや計算などで脳をトレーニングして、脳年齢を導き出すといったゲームです。パソコンや携帯電話のメールや電卓を使ううちに、 漢字の読み書きや計算能力が衰えているのでは、という現代人の不安を巧みに突いているのがブームの一因かもしれません。子供はゲーム感覚で楽しんでいるのに、 意外に本気になってしまうのがお父さんやお母さんの方ではないでしょうか。
 脅かすつもりはないのですが、近年中高年の働き盛りに増えてきているのが「若年認知症」です。先頃、渡辺謙さん主演の映画「明日の記憶」でも話題になりましたが、 「若年」とは18歳〜64歳までのことで、この範囲の人が認知症を発症することを「若年認知症」と呼んでいます。物忘れや置き忘れ、道を忘れて目的地にたどり着けないなど、 記憶障害の症状が中心で症状が進行すると食事や着替え、排泄といった日常生活も困難になり、家族の顔も分からなくなってしまいます。
 45歳未満の場合、頭部の障害など原因がはっきり分かるケースが多いのですが、四五歳以降では発症の原因が分からないケースも多いといいます。根本的な治療法もまだありませんが、 早期に発見して治療することで症状の進行を遅らせることができます。
 漢字の読み書きや簡単な計算ができない、物の名前が出てこない、知り合いの名前が思い出せない・・・といわれると、ドキリとする方、もしも頻繁に物忘れが起こり、 おかしいと思った場合は「疲れているから」「歳だから」と安易に片付けずに専門医に相談することが大切です。身体や心と一緒に「脳の健康」もしっかり守りたいですね。
フィッシングにご注意!!T>
  「フィッシング(Phishing)」とは、銀行等の企業からのメールを装い、メールの受信者に偽りのホームページにアクセスさせ、そのページにおいて個人の口座番号・暗証番号等を入力させる行為で、個人の金融情報を不整に入手する手口です。
 入手した情報を元に金融をだまし取られる被害が欧米を中心に広まっており、今後、日本でも同種の携帯による被害が予想されます。
 ◆フィッシングに関する手口
手口1  大手クレジットカード会社を名乗り、ID・パスワードの入力を要求し、不正利用する。
手口2  大手プロバイダを名乗り、ID・パスワードの変更を要求し、不正利用する。

 ◆被害に遭わないために
口座番号・暗証番号等の入力をインターネット上で求められた場合、次のことに注意してください。
 ・本当に入力が必要か
 ・正当な業者が入力を求めているか。
業者に対し、電話等で、入力の要否について確認するようにしてください。

 地域安全ニュースより

おせち料理の由来
金南 ちあき
(管理栄養士)
 季節ごとに行事がありそれぞれに行事食があります。七夕やクリスマスなど、宝塚病院でも毎月1回程度調理を行っています。
 毎年食べているおせち料理にも、1品1品願いが込められているのをご存知ですか?それぞれのご家庭によって味付け、内容は様々だと思いますが《由来》を知って召し上がると、 また一段と美味しく感じるのではないでしょうか。
豆類…開運・マメに生きる・マメに働く
ごまめ…田作り
数の子…子孫繁栄
エビ…長寿を意味する
昆布巻き…よろこぶ
栗(きんとん)…財宝を意味する
鯛…めでたい

少し早いサンタクロース
 11月22日、地域医療を行う宝塚病院に逆瀬川幼稚園の子供たちが感謝の花束と「ありがとう」の言葉のプレゼントを贈ってくれました。
 毎年、年末が近づくこのころ、園児たちは来てくれます。院長先生にはこれほどよく効く元気のもとはありません。自然と厳しい顔もほころびます。 サンタクロースが来てくれる日には少し早いですが、この病院は毎年すばらしいプレゼントを頂いています。

当院の治療空間の設備をご紹介
インフルエンザ迅速診断キット
 従来からインフルエンザは重症化しやすいこと、合併症を起こしやすいことなどから、いわゆるかぜ症候群とは区別されていました。
 近年、インフルエンザ迅速診断キットの開発により、インフルエンザの診断が容易となり、確定診断例が増加したことによって、患者様への身体の負担などを少しでも軽減できる様になったと 思います。まずはかからないための予防が第一ですが、「かぜかな?」と思って様子をみるよりも、一度検査をしてみてはいかがですか?検査時間は約15分です。はやい治療が一番効果的です。
[患者の権利]
患者様の人権を尊重し、患者様と病院・職員との相互の信頼関係に基づいた医療を共同して作りあげていくために、当院は「患者さんの権利と責務」を定めています。
1. ご自分の病気や診療のことで疑問があれば、どのようなことでも質問する権利があります。
2. 検査や治療を受けるときには、よく理解できる言葉で説明を受け、自らの意志でそれを選択・決定する権利があります。
3. 診療の過程で得られた個人情報やプライバシーは、守られる権利があります。
4. 良質な医療の提供を受けるため、患者様はご自分の健康に関する情報について、医師をはじめとする病院職員にできる限り正確に提供する責務があります。