「すみれ通信」の創刊から約半年が過ぎました。医療においては激動の半年だったといえます。というのも、日本の医療の方向を示す『第四次医療法改正』がスタートしたからです。その指針とは、本来あるべき姿の医療、国民の望む医療、患者本位の医療体制、先進国の医療水準、成熟した医療となっています。具体的な内容は、1.情報の開示、2.カルテなどの保存10年
、3.広告の緩和 、4.医師・歯科医師の卒業研修の必修化、
5.一般病床入院患者2.5人に1人以上の看護体制などです。つまり、医療はサービスであり、患者さんを中心にした体制作りが求められます。
今日の日本では保険証一枚あれば、誰でもどこでも必要な医療を安価で受けれます。これが“日本の国民皆保険制度”であり、あのアメリカですらでき得なかったことで、日本が世界一の長寿国になったこともうなずけます。しかしこの保険制度も50年を経て、資金が続かなくなってきました。そこで何としてでもこのすばらしい制度を続けたい、このような背景をもとに医療法改正はスタートしたのです。
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「カルテなどの保存」と「一般病床」については次の通りです。現在、カルテやX線などは5年保存ですが、これからは10年保存になります。それに伴い、患者さんのプライバシーの確保を前提に、このたびやっと電子カルテが法的に認められました。しかし電子カルテには巨額な費用と熟練された人材が必要となり、宝塚病院においても課題のひとつになっています。
次に一般病棟(老人、精神・結核・伝染病以外)の入院は、患者さん2.5人に1人以上の看護婦さんの配置(現在は患 者さん4人に看護婦さん1人)が求められます。つまり、100人の入院患者さんがいれば、40人以上の看護婦さんが必要だということです。しかし、私たちが目指す『ヒューマン・ケア』に対応するには、2.5人に1人では不十分で、すでに宝塚病院では2〜2.5人の患者さんに対し、看護婦さん1人の体制をとっていますが、今後、さらに増員する予定です。
医療法改正に基づく今後の病院像は、地域に根ざした病院であり“病気やケガのとき、通院・入院したい病院”といえそうです。
院長 馬殿芳郎 |