VOL.2(平成11年 7月1日発行)

「すみれ通信」の創刊から約半年が過ぎました。医療においては激動の半年だったといえます。というのも、日本の医療の方向を示す『第四次医療法改正』がスタートしたからです。その指針とは、本来あるべき姿の医療、国民の望む医療、患者本位の医療体制、先進国の医療水準、成熟した医療となっています。具体的な内容は、1.情報の開示、2.カルテなどの保存10年 、3.広告の緩和 、4.医師・歯科医師の卒業研修の必修化、 5.一般病床入院患者2.5人に1人以上の看護体制などです。つまり、医療はサービスであり、患者さんを中心にした体制作りが求められます。
今日の日本では保険証一枚あれば、誰でもどこでも必要な医療を安価で受けれます。これが“日本の国民皆保険制度”であり、あのアメリカですらでき得なかったことで、日本が世界一の長寿国になったこともうなずけます。しかしこの保険制度も50年を経て、資金が続かなくなってきました。そこで何としてでもこのすばらしい制度を続けたい、このような背景をもとに医療法改正はスタートしたのです。
「カルテなどの保存」と「一般病床」については次の通りです。現在、カルテやX線などは5年保存ですが、これからは10年保存になります。それに伴い、患者さんのプライバシーの確保を前提に、このたびやっと電子カルテが法的に認められました。しかし電子カルテには巨額な費用と熟練された人材が必要となり、宝塚病院においても課題のひとつになっています。
次に一般病棟(老人、精神・結核・伝染病以外)の入院は、患者さん2.5人に1人以上の看護婦さんの配置(現在は患者さん4人に看護婦さん1人)が求められます。つまり、100人の入院患者さんがいれば、40人以上の看護婦さんが必要だということです。しかし、私たちが目指す『ヒューマン・ケア』に対応するには、2.5人に1人では不十分で、すでに宝塚病院では2〜2.5人の患者さんに対し、看護婦さん1人の体制をとっていますが、今後、さらに増員する予定です。
医療法改正に基づく今後の病院像は、地域に根ざした病院であり“病気やケガのとき、通院・入院したい病院”といえそうです。

院長 馬殿芳郎

外来患者様へ 院外処方せん発行のお知らせ
厚生省の指導の下、当病院においても1999年7月1日より医薬分業を行い、院外処方せんを発行します。
今までは、病院内の薬局で薬を渡していましたが、患者様には院外処方せん(薬の名前、飲み方等が書かれた紙)をお渡ししますので、これを保険薬局へ持って行き、薬をもらうようになります。少々、手間がかかることになりますが、皆様に他の病院や薬局でもらっている薬との飲み合わせや重複(同じような薬を飲むこと)を防ぎ、安全に薬を飲んでもらえますので、ご理解・ご協力をお願い致します。




【夏バテの防止】
夏バテを防ぐには胃腸の調子を整える事が何より大切な事です。胃腸が弱ると食欲が低下し、疲れやすくなり、何事にもやる気がおきなくなってしまいます。それがストレスの原因にもなっています。ですからバランスのよい食事をとるのが重要になってきます。
それと同時に、健康増進のための体力づくりを行うことにより、夏バテを防ぐ事ができるのです。現在、日本人は年中エアコンの中で生活をしているので、汗が出ず、皮膚の鍛錬ができていません。体力づくりにはいい汗をかく事が良いのですが、激しい運動をする必要はなく、歩くだけでも十分なのです。夏バテから他の病気になる事があり、それは秋、冬まで影響を及ぼす事もあります。皮膚を鍛える事により風邪の予防、そしてストレスなどの防止にもなるのです。
栄養士 山田 眞弓
当院の医療機器をご紹介
「RI検査装置」 放射線科

RI(核医学)検査とは、検査用の薬を注射等により人体に投与した後、体外より検査用のカメラで撮影して画像から病気の有無や治療の判断等を調べる検査です。検査に用いる薬は、放射性医薬品という人工的に作られた放射性同位元素─ラジオアイソトープ(RI)を含んだ薬で副作用はほとんどありません。体の中に入った薬は、放射線は出ますが、これは極微量でほとんどが尿・便等により体外に排泄され、放射線も時間とともに減少していきますので、人体に対する影響も考えなくてすみ、安全な検査です。
心臓の血流を調べる事で心疾患を、同じく脳では脳梗塞の早期発見につながります。