| VOL.8(平成14年 7月25日発行) |
| 人間生まれた限りいつかは死にます。これは当たり前の事です。
今、日本人にはどのように生き、どのように死ぬのかという死生観がはっきりしません。これがはっきりしますとターミナル(終末期)のケア(介護)とキュア(治療)は大きく変わります。 平成7年国保中央会研修報告でPPK(ピンピンコロリ)が出て話題になりました。”ピンピン生きコロリと逝きたい”という事です。 また、先日、幸田正孝氏の座談会記事を読んでいますとデンマークの医師は『自分で飲んだり、食べたり、息ができなくなったら人間の命は終わりだ』 と考えるので寝たきりはあり得ないし『管を付けての最期は人間としての尊厳は保てない』と言います。 自分や家族の命は自己責任で自己決定が原則です。 先日、近所の80代の女性が肺炎で、今日、明日の命となった時、長男は自然に、長女は出来る限りの治療を望まれ困りましたが、自然に安らかに息を引き取られました。 私事ですが、平成6年10月急性腎不全で父が逝きました。その時のカルテを見ますと、9月28日挿管等はしない事に決めましたと指示票に記し、10月3日万策尽きこの時から父に 「頑張れ」と言えなくなりました。 10月7日、安らかな顔で一生を終えました。 |
カルテの最後の言葉は ”やっと楽になりましたね”の私の字でした。 年が明けたら阪神大震災、寺の本堂の屋根が抜けました。年に5回か6回しか墓参りをしない親不孝者です。
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「禁煙のすすめ」 (あなたの喫煙はニコチン依存性の強い喫煙、それとも心理的な要因が大きい喫煙?) |
喫煙は昔から『百害あって一理無し』と言われています。喫煙者本人の健康だけでなく、喫煙によって生じた副流煙によって周囲の非喫煙者の健康に対しても 大きな悪影響をもつことが知られるようになってきています。そのため厚生労働省も2000年に「健康日本21」政策を打ち出し、煙草による疾病・死亡の低 減を目指し始めました。(なんと煙草による疾病や死亡のために1年間に約1兆2000億円以上が超過医療費となっており、社会全体で4兆円以上の損失があること も試算!) 喫煙は肺がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がんなど多くのがんの主要原因となっており、特に肺がんにおいては、喫煙者は非喫煙者に比べ男性で4.45倍、女性 で2.34倍死亡率が高いと報告されています。虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫など)への危険性も高くなり、妊産婦に おいての喫煙は、低出生体重児、流産、早産などの危険因子にもなっています。また喫煙者は、アルツハイマー病(痴呆)に罹りやすく(脳萎縮の程度も高い)、 白内障、睡眠障害、大腿骨頸部骨折の頻度も高いと言われており、皮膚のシワも年齢の割に多くなります。さらに平均余命は、非喫煙者に比べ2〜6年程度短く、 |
老化が約5年早く進むと推定されています。 それにもかかわらず若年者の喫煙率は下がらず、若年女性でむしろ上昇しつつあります。禁煙ができない理由は、「やめると手持ち無沙汰」、「気分転換ができなく なる」、「やめるといらいらする」などが多いようであり、実際にはニコチン依存的喫煙は比較的少なく、心理的・精神的な依存による喫煙が多いようです。自分の喫煙が心理的な要因が大きいのか、それともニコチン依存の影響が大きいのか、を知るために表1のテストをしてみて下さい。テストの結果が6点以上は ニコチン依存性の強い喫煙、5点以下は心理的な要因が大きい喫煙と考えられます。ニコチン依存性の強い喫煙の人には、ニコチン代替療法(ニコチンガム、 ニコチンパッチなど)という治療があり、ぜひ医師に相談してみて下さい。 禁煙成功者は20〜30%と言われていますが、成功の一因として禁煙が自分のためであると確信できるかどうかにあります。禁煙すると1〜4年で脳卒中や心筋梗 塞などの循環器疾患への危険性に対しては、非喫煙者と同じ水準に低下します。喫煙者の方、今からでも遅くありません。ぜひ禁煙に挑戦してみて下さい。 |
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| 北村哲也(内科) | |||||||||||||||
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| 当院の医療機器をご紹介 | |
「経直腸超音波診断装置」 前立腺癌は、欧米では男性で最も罹患率の高い癌ですが、近年日本人においても急増しています。前立腺癌の診断方法として有用なのが、 腫瘍マーカー(PSA)と直腸指診と、今回導入された「経直腸超音波診断装置」です。 前立腺癌は、前立腺の中でも周辺域と呼ばれる 直腸に面した部分に発生するのが大部分ですが、本装置により発見されることも少なくありません。確定診断には生検を行いますが、 他の検査、たとえば、腫瘍マーカー(PSA)が異常値を示した場合、たとえ超音波あるいは直腸指診で異常がなくても、本装置を用いて、 超音波ガイド下に系統的に6ヶ所程度の生検が行われ、実際に癌が見い出されることは珍しくありません。 本装置の登場以来、 生検時の疼痛や合併症の発生は極端に少なくなり、外来通院で比較的安全に生検が施行出来るようになりました。前立腺癌の診断、あるい は早期発見には欠かすことの出来ない機器といえます。 |
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